「うちは家族の帰りが遅いせいか夜間にバタバタしてしまい、子どもを寝かせるのがつい遅くなってしまいます。たっぷり寝かせようと思うと、起きる時間が遅くなり、同時に朝食の時間もずれて生活リズムが乱れがちです。」・・・共働きのご家庭も増え、こういった悩みをお持ちのパパやママも少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。中には帰ってきた家族が赤ちゃんをお風呂に入れたり、一緒に遊ぶのを楽しみにしているご家庭もありますよね。

お子さまの健康面からも成長発達面からも、規則正しい生活は大切です。特に0歳の頃は、体温調節をしたり交感神経・副交感神経を整わせる脳の基礎的な部分が整い始める期間です。お正月に飾る鏡餅を思い浮かべてみてください。一番下の土台となるお餅が基本的な脳とそれによって整う体の部分にあたります。その上に「心の発達」が、そしてその上にみかんである「言葉と思考の発達」が乗っていく形になります。一番下の脳の基礎的な部分が大きくしっかりと育てば、心や思考の健やかな発達が促されるでしょう。

WBCで大活躍された大谷翔平選手が食事などの自己管理を徹底し、特に睡眠時間を大切にしていることが話題になりました。早寝、早起き、そして朝ご飯をしっかり食べる・・・当たり前のことですが、それを行っていくのはなかなか骨の折れることです。特に睡眠時間をしっかり取るのは、お子さんによっては難しい場合もあります。

お子さまの睡眠リズムを調整していくには、家族全員の協力が欠かせません。ご家族との時間調整など大変かもしれませんが、楽しい遊びやお風呂は休日や週末にして、平日は早寝にするのも一つのやり方です。よく話し合って、生活リズムやお子さんに合わせた工夫を考えてみましょう。このコーナーの以前の記事「赤ちゃんがなかなか寝てくれない」も参考になさってみてください。

※参考文献

「子どもの生活リズムと健康・学習習慣に関する調査2022」

早稲田大学 理工学術院 (ベネッセ教育 総合研究所)

「発達障害と言葉の相談~言葉の育ちを支える言語聴覚士のアプローチ」

小学館 中川 信子 (著)