2・3歳になって歩くのも上手になってくると、歩いて外出する機会も増えてきます。でも、なぜか「抱っこ」を連発して、歩きたがらない時期があります。そんなときにかぎって、ベビーカーを持っていなかったり、急いでいたり、荷物が多かったり。 疲れているわけでもないのに、どうして歩きたがらないのでしょう。
 自由に歩けるようになってまだ間もない子どもにとって、歩くことは「遊び」のひとつで「移動手段」ではないのです。目的地がお家であろうと、大好きな公園であろうと、今現在目に見えていない場所まで歩くなんて、まったく理解できないのでしょう。大人の感覚で目的地まで歩かせようとすると、途端に子どもは嫌がるようになります。
 そこで、歩きたがらない子どもを歩かせるコツ。それは、とりあえず「抱く」ことです。まずは、歩かずにその場でちょっとだけ抱いて落ち着かせましょう。その上で、「あそこの電信柱まで」とか「このお歌を歌い終わるまで」とか、分かりやすい目標を作って歩くよう誘ってみましょう。目標にたどり着いたら、またちょっとだけ抱いて、次の目標まで歩く。これを繰り返して、だんだん距離を長くしていくとよいでしょう。
 言葉をよく理解できる子になら、やはり歩かずにその場で抱いて、「〇〇ちゃんが大きくなっちゃったから、ママは重くて歩けないよ。〇〇ちゃんが歩いてくれないと、お家に帰れないよ」と言ってみるのも効果があるかもしれません。
 また、自立心が芽生えてくると、手をつないで歩くのを嫌がる子もいます。「でも、ひとりで歩かせたら危ないし…」と、心配なママ。そんなときには、便利な「お散歩ベルト」というものがあります。リュックのように子どもに背負わせると、背中の真ん中からベルトが伸びて、先端をママが持つように作られています。これなら、子どもが自分の好きなように歩けて、危ないときにはママがベルトを引っ張って止めることができます。ただし、このベルト、子どもをママの行きたい所に引っ張って行くためのものではないので、ご注意を。エンゼルやデビルの羽が付いたものなど、かわいいデザインのものもありますよ。