赤ちゃんが「はいはい」する姿は、なんともかわいらしく、またほほえましいものですね!実は「はいはい」にはいろいろなスタイルがあります。
 おなかを床につけたままこぐように移動する「ずりばい」タイプや、四つんばいになって進む「高ばい」タイプ、片ひざや片ひじを伸ばしたままはう赤ちゃんもいれば、おすわりの姿勢のままおしりを床にすったり、ぴょんぴょん浮かせて移動する赤ちゃんなど本当にさまざまです。またずりばいから高ばいに移行していく赤ちゃんもいれば、高ばいをしない赤ちゃんもいますし、最初から高ばいという赤ちゃんもいます。
 赤ちゃんが「はいはい」を始めるためには、体の条件が整うことも必要ですが、それだけではありません。赤ちゃん自身の「自分で移動したい!」という欲求が原動力になるようです。目についたものに興味を持って、「あれはなんだろう、触ってみたい!」とか「なめたり遊んでみたい!」という好奇心が赤ちゃんを「はいはい」へと向かわせるのです。
 腹ばいにしても動こうとしないときには、赤ちゃんの興味をひくおもちゃなどを目の前に置いてみましょう。おもちゃを見て移動したそうに体をもぞもぞ動かすと思います。ただ、はらばいが苦手な赤ちゃんもいますので、無理は禁物です。はらばいが苦手な赤ちゃんには、ママやご家族が床にひざを伸ばしてすわった状態で、その足に赤ちゃんの胸をのせ、おもちゃを見せると、手で体を支えたり足を突っ張る練習になります。
 また、中にはまったく「はいはい」をしない赤ちゃんもいます。これらの赤ちゃんのほとんどが、時期がくればつかまり立ちを始めて、つたい歩きで移動するようになります。発達上は「寝返り」や「はいはい」を省略しても、また順番が違っても、心配はありません。「うちの子のはいはいはどうも変」とか、「はいはいする気配がまったくない」と思われることがあるかもしれませんが、それまでの発達が順調であれば、見守っていてよいでしょう。