子どもは親が使っているものに興味を示すので、おもちゃ代わりにスマホを持たせたり、ぐずったときに動画を見せたりすることもありますね。子ども向け番組も多く、よく考えて作られているものもあるようですが、どの程度見せてよいものか不安を感じることもあるかもしれません。
WHO(世界保健機構)では2歳になるまではテレビやスマホなどのスクリーンをなるべく見せないようにして、2~4歳ではテレビやゲームなど画面を見る時間は1日1時間未満、運動時間は少なくとも1日3時間は必要であるとしています。
また、視力への影響を考慮し、国立成育医療研究センターで小児眼科を担当している医師は次のように話しています。
大事なのは「距離」と「時間」です。
距離:スマホは目との距離が近い。目は近くのものを見ると目が疲れやすくなるため、30cm以上離す。スマホの後は外遊びをするなど、遠くのもの、動くものもなど、いろいろなものを見るようにする。
時間:乳幼児期は、目に入った情報が脳に伝わり、遠くまで両目でバランスよくものを見たり、ピントを調節する機能が育つ時期。テレビは30分、スマホは15分程度に抑えるようにする。
その他、子どもは目が疲れたことに気づきにくいので、親が時間や距離に気を配り、暗いところや車、ベビーカーなど揺れ動いている状況では見せないことも大切とのことです。
画面から出ているブルーライトは、光源からの距離が近いほど目に悪影響があり、体内リズムや睡眠にも関係しているともいわれています。寝る前1~2時間前はテレビやスマホの使用は避けましょう。また、メディアに長時間接していると、画面を見せないと機嫌が悪くなったり、何回も要求するなど依存に近い状況になることもありますので、気をつけたいですね。
子どもは、身近な親の言動をよく見聞きし学習しています。親自身も会話よりスマホが優先にならないように気をつけて、遊びや食事中はスマホを使わないように心がけましょう。外出時は、絵本やおもちゃなどいくつかの遊び道具を持って出かけましょう。
下記のような「わが家のスクリーンタイムルール」を決めるのもよいですね。
例として
- 親子で一緒にみて、会話をする
- 1日の視聴時間を決める
- 何回も繰り返し見せない
- 外で思いっきり遊ぶ
- 授乳時間、食事時間には見せない
- 寝る前に見ることはやめる
- デジタル機器を使わない日を作る
参考文献
GUIDELINE ON PHSICAL ACTIVITY,SEDENTARY BEHAVIOUR AND SLEEP (WHO)
「スマホに子守をさせないで!」公益社団法人 日本小児科医会
NHK WEB特集 「スマホ育児」発育に影響は?