小さい赤ちゃんがミトンをつけている姿は、とてもかわいらしいですね。「手が冷たくて」とか「顔を引っかいて傷だらけになるので」という理由でつけるママが多いようです。ところが、いつの間にかミトンがびしょびしょにぬれていて、驚くことがあります。赤ちゃんは生後2~3ヵ月頃になってくると、指しゃぶりをすることが多くなります。ミトンをつけた手を、赤ちゃんはそのまま口に持っていくので、いつのまにかよだれでびしょびしょになっているのですね。
 実は、赤ちゃんはママのおなかの中にいるときから指しゃぶりをしています。生まれてすぐに母乳を飲めるように、おなかの中で吸ったり、飲んだりの練習をしているのですね。生きていくために、唇に触れたものなら何でも吸うという反射が備わっているようです。
 ミトンがはずれて赤ちゃんの呼吸を妨げないか、また、衛生面が気になることもあります。基本的に、赤ちゃんにミトンをつける必要はないでしょう。赤ちゃんはいろいろなものを手で触ることで、感覚器官を発達させていきます。最初は偶然、自分の手が唇に触れたときに手を吸うことを覚え、ゲンコツを吸ったり、指を吸ったり、足の指を吸うこともあります。だんだんに自分の手や指を体の一部として認識し、4~5ヵ月頃になると、いろいろな物を口に入れて形や硬さ、味なども学習するようになります。
 また、赤ちゃんの手が冷たくても、顔色がよく、赤ちゃんがいつも通りに元気であれば心配は特にありません。衣類から出ている手足で体温調節をしているのです。
 そして、顔の傷ですが、気がつくと治っていることが多くありませんか。こまめに爪を切り、気になるようであれば、やすりで丸く整えるとよいでしょう。傷が治らないとか、顔の湿疹がかゆくて引っかいている、じゅくじゅくしている場合は、一度医師に相談しましょう。