”ガルガル期”という言葉を聞いたことがありますか?
 最近インターネット上で頻繁に使われているようです。動物のメスは出産すると、近づくものに対して唸って威嚇する行動をとりますが、これは子どもを守ろうとする本能によるものです。この唸り声から産後の一時期を”ガルガル期”と呼ばれているようです。

 赤ちゃんの誕生は大変うれしいものですね。
 でも、出産後のママの様子はどうでしょうか?ちょっと注意してみましょう。
 出産は女性にとって体力、気力を使い果たす大変な作業です。出産後は疲労もピークでしょう。なぜか急に涙もろくなったり、周囲のなにげない一言で傷ついたり、ママ以外の人が赤ちゃんを抱っこしている姿を見ているだけでイライラしたり、気分がすぐれないこともあります。そのせいか、妊娠中は仲むつまじかった夫婦であっても産後ぎくしゃくしてしまったり、今まで何の問題もなくお付き合いができていた祖父母たちとの関係が急に崩れてしまったりという話もよく聞きます。

 どうしてこんなことが起こるのでしょうか?
 妊娠すると子宮内環境を安定させる黄体ホルモンであるプロゲステロン、胎児の発育にかかせない女性ホルモンのエストロゲンなどが増加します。ところが、出産後はこれらがいっきに減少してしまうのです。このようにホルモンバランスが崩れる影響で心身にトラブルが起こるといわれています。

 ”ガルガル期”は、ママが出産の疲れや慣れない育児、家事の負担、睡眠不足などを抱えながら一生懸命母親になろうとしている時期なので、パパの協力は欠かせません。パパは家事や育児等は積極的に手助けするのはもちろん、ママとのコミュニケーションを欠かさないようにしましょう。パパが忙しいときは周りの家族や第三者にもサポートしてもらうとよいですね。