エンゼル110番には「赤ちゃんを抱っこしたり世話をしたりするのは初めてで、どうしてよいかわからない」「抱っこしても赤ちゃんが泣きやまなくて、困っている」という相談が入ることがあります。

少子化の進行とともに、赤ちゃんを抱っこする機会が減り、自分の子を抱くまで赤ちゃんを抱っこした経験がないお母さんが増えたようです。兄弟が多く、近所にも子どもがたくさんいた時代には、幼い弟や妹の面倒をみたり、近所の赤ちゃんに接したりする機会が多くあったものです。赤ちゃんと接する機会の少なかった今のお母さんが、抱っこに慣れていないのは当然なのかもしれません。

「もっと抱っこしてあげて」と言われ、「とにかく抱っこしなくては」と必死に抱っこし続けて腱鞘炎(けんしょうえん)や腰痛をおこし、抱っこができなくなったお母さんがいます。そして、そのことで自分を責めてしまうお母さんもいます。抱っこがうまくできないことで赤ちゃんへの愛情が足りないかのように言われ、悲しい思いをしたという相談もありました。

はじめは抱っこが上手にできなくても、経験が少ないので仕方ありません。そのことが「愛情が少ないから」ということもありません。赤ちゃんを育てていくうちに必ず上手になっていきます。そして、必ずしも「抱っこ至上主義」になる必要はないでしょう。忙しければ少し泣かせておく、腰や腕が痛ければしばらく抱っこは休む、おんぶが楽ならおんぶにする、それで十分です。

また、赤ちゃんには「抱っこしないで、放っといて欲しい」こともあるそうです。時と場合によっては抱っこが「拘束」ともいえるのですね。赤ちゃんの「抱っこして欲しいサイン」と「放っといて欲しいサイン」の見極めは難しいかもしれませんが、そんなこともあると頭に入れておきましょう。