赤ちゃんが夜通しぐっすり眠ったときに朝おむつが濡れていない、いつもよりもおしっこが濃くなっているような気がしたりすることがあります。びっくりして脱水を疑う方もいらっしゃいますが、授乳していつも通りのおしっこが出れば脱水の心配はありません。また目覚めて泣いたりすると、その途端におしっこが出ることもあります。
では、どうして眠っている間におしっこをしなかったのでしょうか?
月齢があがるとともに、夜間に集中して眠れるようになるお子さまが増えてきます。ぐっすり眠れるようになると、その間「抗利尿ホルモン」というおしっこの量を抑えるホルモンがたくさん出るようになります。このホルモンには「腎臓にはたらきかけて尿を濃くし量を減らす」という役割があるため、夜眠っているときはおしっこを出る働きを抑え、日中にしっかりとおしっこが出るようになるのです。
もしも日中動き回っているのにおしっこがなかなか出なかったり濃くなっているような気がしたりするときは、すぐに授乳するか何か飲ませたりしてみましょう。その後いつも通りのおしっこが出れば心配ありません。元気がない・ぐったりしているなどいつもの様子と違っていて、与えても飲まない、飲んでもおしっこが出ないときは早めの受診をおすすめいたします。
- 参考文献
「新・おねしょなんかこわくない 子どもから大人まで最新の治療法」
帆足英一著 婦人生活社