歯が生えてくると気になるのが虫歯。「歯磨きを嫌がって逃げまわり、忙しい時間にバトルになります」「嫌がって暴れるので、危なくて仕上げ磨きが充分にできません」など多くの相談が寄せられます。歯磨きを嫌がる子は少なくないようです。

赤ちゃんの歯茎はとてもデリケートなのでママが一生懸命に磨いたときに痛い思いをしたのかもしれませんね。また押さえつけられるのが怖いのかもしれません。自分の口の中を触られるのがもともと嫌いな子もいます。どうしたら上手に歯磨きをして、虫歯を防いでいけるのでしょうか?

1,まずお口の中を触られるのに慣れてもらいましょう。

できれば歯が生える前からほっぺや口の周りをさわったり歯茎をマッサージしたりしておくとよいでしょう。ガーゼ磨き、さらに仕上げ磨きにあまり抵抗がなくなります。

2,子どもの歯茎はかなり柔らかいので、軽くソフトにブラッシングしてください。完熟の桃の皮をこすっても皮が破れない程度の力だそうです。上唇小帯(上唇の裏側のひだ)はママの指でガードして、やわらかめのブラシを使ってくださいね。

3,大人のまねをするのが大好きな時期なので毎日家族が歯磨きをして歯を大切にしているところを見せましょう。自分でシリコンの歯ブラシで歯磨きができたらたくさんほめてあげてください。

4,鏡を見せながら歯磨きをすると自分がされていることがわかって安心します。

5、絵本や映像で楽しい歯磨きを演出しましょう。歯磨き粉は使わなくてもよいですが、おいしそうなジェルを使うのもよいですね。ぬいぐるみで歯磨きごっこも楽しいですよ

幸いなことに子どもはよだれが多いので比較的虫歯にはなりにくく、毎回しっかり磨かなくてもよいそうです。唾液が減る寝る前に磨くと効果的です。

またこの時期の虫歯予防には食生活が大切です。食事やおやつの時間を決め、だらだら飲んだり食べたりしないようにしましょう。おやつも甘味が強いものを避け、食べた後は麦茶や湯冷ましを飲ませて口の中をさっぱりさせます。これらのことだけでもかなり虫歯は予防できます。

一番大事なのは歯磨きが嫌いにならないことです。歯は大切で、お口の中がすっきりすると気持ちがいいことを知ってほしいのです。あせらず、機嫌が良いときに再チャレンジしてみましょう。仕上げ磨きは手早く優しく、虫歯になりやすい上の前歯や奥歯を中心にブラッシングしてくださいね。