「うちの息子は2歳ですが、私がキッチンにいるといつも『触ってみたいよ~。やりたいよ~』といった様子でやって来ます」「危険のないようにボールやトングで遊ばせようとしても『これじゃない!』と投げて嫌がって…」と困った様子のママ。

キッチン周りは火や包丁などの危険なものが多くそのような環境下で2歳の子どもにキッチンでお手伝いなど無理と思うかもしれませんが、お子さまがやりたいという気持ちのタイミングでさせてみると、喜んでとても真剣にやってくれます。ママが思っていた以上にできて、驚かされます。野菜を洗ったり、小麦粉を混ぜてみたりといった食品の「本物」の感覚は子どもを満足させ、さらに完成した料理を「○○ちゃんが洗ってくれたね~」と言われながら食べるときの喜びは大きなものです。何かできそうなことから少しずつやらせてみてはいかがでしょうか。

【できるかな?のお手伝い例】

・何でもアライグマ大作戦

キッチンにお子様の手が届く踏み台とエプロンを用意。
ボールとザルを用意する。ボールに水を入れて野菜を入れて洗い、ザルに移す。

・野菜の下ごしらえはおまかせ大作戦

ミニトマトのへた取り。さやえんどうの筋取り。玉ねぎの皮むき(玉ねぎの上と下は切ってむきやすいようにしてから渡す)レタスをちぎる、など。

・こねこね大作戦

丈夫なビニール袋にホットケーキミックスと他の材料を入れ、空気を抜いて口を輪ゴムで縛り、手でこねこねする。ビニールの下の角をハサミで切り、ホットプレートに絞り出して焼くと楽しめます。他にゆでる前の白玉をこねこねしてもよいですね。

・その他

炊飯器や電子レンジのボタンを押す。(電子レンジは牛乳の温めから、レンジクッキングまでいろいろできそうです)

どんなことから始めてもよいと思います。やらせるときのポイントは熱いものを遠ざける等、まずは安全な状態を確保します。それから、ママが手を出すのは最小限にして、止めさせるのはほんとうに危ないと感じたときだけにして、なるべく口も出さないようにします。その結果床がビチョビチョになってママの仕事が増えても、やがて上手になっていくとちょっと目をつぶることも大切です。

できたことはたくさんほめてあげて、終わったときには「ありがとう」を忘れずに言ってあげましょう。きっとお子さまの満足げな笑顔をみることができますよ。

参考)「坂本廣子の台所育児」 ―1歳から包丁を-坂本 廣子 (著)
社団法人 農山漁村文化協会 発行