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レジリエンス

2014年12月09日

 「レジリエンス」という言葉をお聞きになったことがありますか?心理学用語辞典には、「困難な状況にも関わらず、うまく適応する過程や能力のこと」と載っています。その他に「弾力性」という意味もあります。つまり、この言葉で、逆境に陥って感情が大きく揺れたとしても、それを乗り越えることのできる思考の柔軟性を表現しているのです。
 では、どのようにすればこの「レジリエンス」を身につけることができるのでしょうか?
 「レジリエンス」は、その人が生まれながらに持っている力にプラスされていくものです。そして、幼いころの親や周囲との関係、いうならば「愛着」に大きく寄与します。つまり、人間関係を深めるときに必要な「相手が自分に危害を加えない」=「安心・安全で温かい存在だと感じられる」こと。また、「少々のことがあってもこの人は私を裏切らない、見放さない」=「そのままの自分を受け容れてくれる存在」だということが基盤になります。
 心と体を大切に扱われ、欲求を満たされた経験を繰り返すことで「安心感、満足感」が得られ、自分を満たしてくれる親や周囲に対し「安心感」から「くつろぎ感」を得、「平安」を感じます。それがものごとへの好奇心や対人関係の積極性へと発展していきます。つまり、親との関係を通して、友だちや他のさまざまな関係を結ぶことができるようになるのです。
 このように、自分は人から信じられる支えられる存在であり、自分も他者を信じ支えることができるという心の中の礎(いしずえ)から、「レジリエンス」は生まれます。子育ての過程で、私たちは親として、子どもを信じ慈しむことで、子どもの「レジリエンス」を育んでいます。そしてそれと同時に、子どもから信じ愛されることで、自分自身の「レジリエンス」もさらに育っていくのです。子どもを育てることは、自分自身を育てることでもあるのです。